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私たちは「言葉よりも行動を」を信条としています。けれどもその一方で、言葉の持つ力も重視しています。ストーリーを語ることで人びとに影響を与えることができ、また、環境に関する優れた書き物は地域社会での問題を明確に、詳細に提示することができます。パタゴニアの環境エッセイはこうしたことの証明や反映であり、環境に対する怒りや抗議の声でもあります。ここでは、パタゴニアのスタッフや活動家、そして友人の言葉を通じて、断固とした現在進行中の原生地域保護活動をご紹介しています。

なんとかせんと長良川が死んでまうわ、ほんとに。

by 磯貝 政司
日本の高度経済成長は、1970年代に入ると翳りが見えはじめるが、それと前後して長良川の河口部を堰で止めるという大規模な「長良川河口堰建設事業」が計画された。ひと息つく間もなく大橋家は河口堰建設をめぐる反対・推進の大渦に巻き込まれ、翻弄されていった。

なんとかせんと長良川が死んでまうわ、ほんとに。

壊された川

by 田口 康夫
川が壊されはじめたのはいつごろだろうか。記憶をたどってみるとこの国の高度経済成長初期、昭和40年あたりまでは私の生まれた松本近郊でも川には魚が泳いでいた。ホタルも飛び、草原ではさまざまな昆虫が採れ、里山近辺では木の実などのおやつも手に入った。

壊された川

水の復元

by エリック・ウンマクト
近年のある夏の朝、カリフォルニア州ベンチュラの川沿いの土地に1930年代に建てられた牧場家屋に、数人のグループが集まっていました。目的はその敷地内を流れながら日陰になった深い淵にゆっくりと注ぎ込んでいるベンチュラ・リバーの健康状態を話し合うことでした。この敷地がスチールヘッドの保護地を設立するためにある環境保護団体に最近購入された理由もこの川にあるのです。

水の復元

私たちが止めなければ、ダムは造られる

by イヴォン・シュイナード
「なぜ自然保護論者はいつも何かに反対しているのか」と問われたとき、環境保護主義者デイビッド・ブラウアーはこう答えた。「何かに反対しているとき、それは別の何かを応援していることになります。ダム建設に反対するのは、川を応援しているからです」

私たちが止めなければ、ダムは造られる

水は誰がどう分けているのか

by 清野 聡子
天から降った雨は川を通じて海に注ぐ。それが当たり前の自然の仕組みである。しかしいま、河川の水が海までほとんど到達しない川が国内外に出現している。その例として、中国の黄河での断流を思い浮かべる人も多いかもしれない。だが日本の川でも、河口に水面が広がっているため見た目の景色は川なのに、じつはそこには海水が満たされているという場所が出現している。

水は誰がどう分けているのか

隠された日本の水の物語

by 篠 健司
パウダースノーを追い求めるスキーヤーやスノーボーダーにとっても、あるいは幻の魚といわれる日本最大の淡水魚イトウの保護に取り組む釣り人にとっても、特別な地である北海道ニセコ。冬のあいだに羊蹄山やニセコ連山などの山岳地帯に降り積もる豊富で質の高い雪は、国内外から多くの人びとを呼び寄せる。雪は春には雪解け水となり、最近20年振りにイトウの自然繁殖が確認された尻別川流域を満たし、さらに良好なラフティング環境も提供する。

隠された日本の水の物語

川をダムから救う

by クレイグ・チャイルズ
世界の川がまたひとつ失われようとしている。南アンデス山脈から奔放に流れ出る青緑色のチリ最大の川、リオ・バケル(バケル川)は水源から海までのその全長にダムはひとつもない。今の所は…。

川をダムから救う

水の問題を見つめ直す

by A SEED JAPAN 水プロジェクト
「人口が90億人を超える2025年には人間が使える水が足りなくなる」という内容の記事を目にしたとき、私は実際に生活がどのように変わるのか想像できなかった。なぜなら日本では、蛇口をひねればいつでも水が出てくるし、ペットボトルの飲料水がどこにでも売られているほど水は豊富にあると感じられるからだ。

水の問題を見つめ直す

新たなる展開へ

by 藤倉 克己
あらためて「水」の話をしよう。この地球のおよそ3分の2が水に覆われていることはよく知られている。もう少し細かい数字では地球全体の水の97%は海水と塩水であり、それら以外の淡水といわれるものはわずか全体の3%しか存在しない。しかもその淡水のうちの97%は氷か地下水であるから、われわれ全人類が現在あたかも自由に使っている水とは、地球全体からすると0.008%に過ぎないことになる。

新たなる展開へ

コロラド・リバーを救おう

ロッキーマウンテン国立公園の大陸分水嶺沿いにきらきらと揺らめくコロラド・リバーの源流は、4,000メートル級の高峰から流れ出る純粋な雪解け水です。

コロラド・リバーを救おう

セミクジラにとってふさわしい時代とは?

by カール・サフィナ
この20年間で記録が残っているタイセイヨウセミクジラの死因の半数は、船舶との衝突である。セミクジラの英名は「right whale」だが、その由来は泳ぎが遅く、死んでも沈まずに浮くために、捕獲するのに「ふさわしい」種類のクジラだと考えられたからである。しかしその捕獲するのにふさわしいセミクジラたちは、銛や漁具はもちろん、化学薬品や気候変動など、人間によるありとあらゆる不当な行為によって痛めつけられてきた。

セミクジラにとってふさわしい時代とは?

それを壊せば、彼らはやって来る

by マット・シュテッカー
山深い谷間を流れる冷たく澄んだ水のなかで、オレンジがかったピンクのひとにぎりほどの卵が、色とりどりの砂利に守られています。半透明の殻のひとつのなかで小さな目と細長い体が動き、その生命の揺さぶりによって卵の殻には割れ目ができます。

それを壊せば、彼らはやって来る

アイダホの潮

by スティーブン・ホーリー
晩夏の水位の低い流れが私たちのカヤックをどうにかこうにか主流に押し出した。アイダホ北中部の広大な原生地域を流れる河川のひとつであるこの川は、私がビッグフット・クリークと呼ぶ支流の入り口へとつづいている。そこでも水位は岩をうっすらとおおう程度しかなく、意地を張って川を進みつづけるよりは、たとえ靴下を履いていなくとも、脇の峡谷を16キロ歩く方がずっとましな選択に思えた。

アイダホの潮

環境エッセイ・アーカイブ

「言葉よりも行動を」を信条としている私たちですが、その一方で、言葉の持つ力も重視しています。ストーリーを語ることで人びとに影響を与えることができ、さらに環境に関する優れた書き物は地域社会での問題を明確に、そして詳細に提示することができるからです。パタゴニアの環境エッセイは、それを証明するものであり、反映したものであり、さらには環境に対する怒りや抗議の声でもあります。ここでは、パタゴニアのスタッフや活動家、そして友人の言葉を通じて、解決の困難な現在進行中の原生地域保護活動をご紹介しています。