2008年インターンシップ委員会は、個人/グループでの参加に関わらず少なくとも150名の従業員がプログラムを利用できるよう、その予算を70,000ドルまで増やしました。たとえば、地域の農業は多くの手助けを必要としていますが、ソルトレークシティのアウトレット・ストアで働く従業員たちはWasatch Community Gardensで、シカゴ・ストアは市営農園で、パサディナ・ストアはEarthWorks Community Farmで支援をしています。川や湾の活動をする団体にもまた、手を差し伸べています。ウエストポート・ストアの従業員たちはSave the Soundを手助けしてコネティカット州のソーガタック川の流域をクリーンアップし、フリーポートのアウトレット・ストアのスタッフはメイン州のFriends of Casco Bayとともに水質の調査を、またニューヨークのソーホー・ストアはThe River Projectとともにニューヨーク港とハドソン川の生態系を保護/回復するために取り組んでいます。パタゴニアのインターンシップ・プログラムを利用した従業員たちは、これ以外にもアルメニアやオーストラリアや韓国、あるいはネバダ州の原生地域やヨセミテ国立公園やユタ州のバックカントリーなど、さまざまな国や地域で活動をしています。彼らはチドリやジュゴン、カメや樹木に代わって、そして交通手段としての自転車や有権者の登録のために、ボランティア活動をしているのです。
日本支社でも、2002年にはじめて大阪ストアの玉井秀樹が同プログラムを利用し、北海道の団体「尻別川の未来を考える オビラメの会」にて絶滅の危機にある尻別イトウを保護する活動をサポートして以来、多くの従業員がこの有意義な制度を利用しています。札幌ストアの鈴木将之は「サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン」でのインターン中、自分のスキルを生かして海岸の健全性を調査するカルテ作りに取り組み、同じく札幌ストアの橋本泰子はダム建設計画が持ち上がった清流、北海道サンル川におけるサクラマスの生態調査のため「天塩川の自然を考える会」に協力して毎日冷たい川に立ちこみました。また、鎌倉オフィスの斎藤布実および鎌倉ストアの小田淳子は、ウミガメの上陸産卵調査と保護活動のため、屋久島永田浜の「NPO法人屋久島うみがめ館」において昼夜逆転の生活を3週間つづけました。2008年には神田ストアの土屋彰が「北限のジュゴンを見守る会」にて、さまざまな人為的な脅威のなかで絶滅の危機にさらされている沖縄に生息するジュゴンに、圧力を加えない生態調査で彼らの食み跡(ジュゴン・トレンチ)を探し、計測・記録する地道な調査に参加しました。
そして時にはインターンシップへ注ぐ力を短期間では消化しきれずに、パタゴニアを離れてゆく社員もいます。しかしそれを個々の社員の成功と受けとめるパタゴニアにとって、彼らが環境保護への情熱をフルタイムで追求する道を選んでくれたことは喜びなのです。
インターンシップ・プログラムは環境保護団体に無償奉仕を提供するだけでなく、パタゴニアの社員たちにこのような素晴らしい機会を与えてくれ、パタゴニアのカルチャーにもまたひとつ誇るべき価値を加えます。インターンシップを経験した社員たちは目的追求の意志と達成感に満たされて職場に戻り、それは彼らの同僚を刺激し、他の社員にもこのプログラムを利用することを奨励する結果へとつながるのです。